基礎体温とは、排卵しているかどうかを自分で体温を測ることによって判断する方法です。
正しく測定すればおおよその排卵日が分かり、妊娠しやすいタイミングがわかります。
オギノ式と言われる避妊法はこの基礎体温表をもとに妊娠しにくい時期を判定する避妊方法です。(オギノ式だけでは避妊の失敗率も高いので必ず他の避妊法も併用しましょう)
具体的には毎朝起きてすぐに婦人体温計という専用の体温計を用いて口の中の体温を測定します。
ちゃんと排卵している人は低温期と高温期の2相性になります。
月経不順の方や不妊症の方は基礎体温表をつけましょう。
妊娠を希望されている方は基礎体温表を毎日つけ、受診の際にお持ちください。
切迫流産とは妊娠初期に腹痛や出血を認め、そのままでは流産の危険がある状態を言います。
分娩予定日は最終月経開始日から280日後のことで多くはこの周辺で分娩に至ります。
分娩予定日を決めるためには、最終月経(直近の月経のはじまった日)を0週0日として 40週0日を予定日とする方法や、排卵日が分かっている人は排卵日を2週0日とする方法、超音波により赤ちゃんの大きさから算出する方法などがあります。
母子手帳は妊娠が判明し、予定日が決まったころに市町村から交付される妊娠・分べんの経過を
記録するための手帳です。
中には妊娠中のお母さんの血圧や体重、分娩時の経過や体重などを記載する欄があります。
産まれた後の成長の記録や予防接種のスケジュール・接種の記録など重要なデータとなりますので、お子さんが小学校入学までは大切に保管しましょう。
また妊婦健診・乳児健診の公費の補助券も一緒に交付されますのでなくさないようにしましょう。
妊娠中のたばこは赤ちゃんの成長を阻害し、体重が小さくなったり母体の合併症が出現したりと様々な危険があります。絶対に禁煙しましょう。
また、本人だけでなく周りの人が喫煙した時の煙を吸うことも同様に害となります。
周囲の人の禁煙にも協力してもらいましょう。
飲酒も胎児の奇形を誘発するという危険があると言われています。できるだけ控えるようにしましょう。
尚、パーマや毛染めは胎児に直接の影響はないとされていますが長時間の同じ姿勢は腹痛や腰痛の原因になりますので体調のいいときに行いましょう。
里帰り分娩は可能です。分娩予定月によっては予約がいっぱいでお断りすることがありますので当院で出産することが決まった時点で一度お電話による問い合わせ・分娩予約をお願いいたします。
遅くとも妊娠34週までには当院に受診していただき、それ以降は分娩終了、産後一カ月健診まで当院に通院していただきます。
34週までに受診していただく際にはそれまでかかっていた病院から紹介状と検査データなどを書いてもらってください。
里帰りしたら早めに受診してください。また後期の母親学級を当院で受講していただきますようお願いいたします。
当院から他院に里帰り分娩することをお考えの方は、里帰りする直前の妊婦健診の際に紹介状をお渡ししますのでお申し出ください。
母親学級は妊娠中の生活上の注意や、分娩時に準備するものなど妊娠・分娩・子育てなどについて学習してもらうための教室です。
当院では妊娠前期と後期の2回開催しています。前期は妊娠3~4か月ころに受けていただきます。
(コロナ対策の為、現在はYou Tubeにて視聴して頂きます)
前期の内容は妊娠中の栄養・妊娠中の生活上の心得・乳房の手入れ・歯の衛生・運動・妊婦健診の受け方・注意する症状などのお話をします。後期は7~9か月に受けていただきます。
内容はお産の経過・立ち会い分娩・カンガルーケア・バースプラン・分娩、入院の準備・呼吸法の実際・院内の案内などを行います。
産まれたすぐの赤ちゃんをおかあさんの胸の上にのせて抱っこしてもらうケアのことを言います。
カンガルーケアの効用は母児がすぐにスキンシップをとることでより良い親子関係が確立されること、またカンガルーケアをすることでその後の母乳育児の成功率が上昇することが知られています。
赤ちゃんの呼吸状態や顔色などを観察しながら安全に行えるようにスタッフが見守りながら抱っこしていただき、可能ならばおっぱいもすぐに吸わせることもできます。
葉酸とはビタミンB群に属するビタミンです。
葉酸が不足すると赤ちゃんの中枢神経系(脳やせき髄・背骨)の異常が起こることが知られています。
妊娠初期、できれば妊娠前から葉酸を多く含む食物や葉酸のサプリメントを摂る必要があります。
その他鉄分やカルシウムなど妊娠中に不足しがちな栄養素を多く摂るようにしましょう。
妊娠初期は流産のリスクが高いのであまり遠出することはお勧めしません。
安定期(5か月以降)に入れば無理のない日程であれば構わないでしょう。
母子手帳や健康保険証は常に携行するようにしましょう。
長時間の移動であれば適度に休息をとりながら行くようにしましょう。
飛行機の搭乗は国内線であれば36週未満であれば特に制限は無いようです。
それ以降に移動する場合や国際線に搭乗する場合は、医師の診断書が必要な場合がありますので航空会社に問い合わせてください。
マタニティヨガは、インド発祥のヨーガを基に妊婦さん用に改良されたプログラムです。
妊娠中は身体の変化に伴い、腰痛や恥骨痛、息苦しさなど様々な症状が出てきます。
ヨガを行うことによって身体が柔らかくなり、正しい呼吸法・瞑想法を覚えることができます。
その結果、ゆっくり落ち着いた時間を過ごしながら分娩時の呼吸法・リラックス法も学べ、
快適なマタニティライフを送ることができ、楽でイメージ通りの分娩ができるようになります。
当院では母乳育児を成功させるためにサポートをしています。
カンガルーケアや母児同室を推進しており、分娩直後におっぱいを吸わせ、母児同室で赤ちゃんが欲しがる時にすぐに頻回に授乳することで母乳の出が良くなるようにしています。
入院中に母乳のトラブルが起こらないよう助産師のケア・指導を行っていますが、退院後のおっぱいのトラブル・母乳の悩みに対していつでも対応できるように母乳外来を行っています。
尚、母乳・育児の相談は電話でお問い合わせの上外来受診していただきますようお願いいたします。